2017年6月1日木曜日

洞窟探検はツライという話

え~このブログの記事があまりにもマニアック過ぎるということで、たまには楽しい活動の報告をさせていただこうと思います。by オカザ


今回は、奈良県K村K谷にある洞窟で、未測量部分の測量と、最奥の上層部分に登ってルートが続いているかどうかを見てくる活動でした。参加者3名。

ケイビング(洞窟探検)には、「ファン」と「探検」という大きなくくりがあって、「ファン」はすでに知られている既存洞に行って洞窟を楽しむもの、「探検」は新しい洞窟や新しいルートを開拓し、測量して報告できる形にまとめていくものです。もちろん「ファン」も楽しいですが、前人未踏の空間を我がモノにしていく「探検」の方がワクワク度が高いです。

1人3役測量
さて、上層には登る人とロープで確保する人の2人が必要。で、私は1人余ったので単独で測量することに。本当は地図をスケッチする人、ポイント決める人、測る人の最低3人でやるものなんですが、このブログで紹介してきたペーパーレス測量だと、面倒だけど1人で3役できてしまうのでした。

ちなみに、この洞窟のハイライトは「水くぐり」です。元々完全に水没していたところを仲間が掘って水深を下げ、10センチくらい顔が出せるところができたので、今では通り抜けられます。全身濡れますけれども。
測量計を持ったまま、水の冷たさにギャーとか叫んでも、誰ひとり共有する人が近くにおらず、空しいな。

謎のテンション
水流に沿って黙々とソロ測量を進めていると、17時過ぎに奥から2人が戻ってきました。登攀ルートはまだ続いていて、明日も登るとか。おつかれさまです。こっちもまだ半分くらいです。寒い。はよ出たい。もちろん出る時も水をくぐる。

川で冷やすはずだったビールをうっかり洞内に持ち込んでいたChikanoさん。今日は外でテント泊なので洞内では呑みません。
1日目の活動終わり洞外へ。

いつもなら集落まで下山してお店でご飯食べるけれど、運転する人は酒を飲めないので、今回はその場でご飯が食べられるようにもつ鍋の準備をしていきました。お肉屋さんでもつ鍋用の味付けしてもらったので、あとは野菜と一緒に放り込むだけ。簡単。
たまにはこういうのも良いかな。
キムチは入れた方がおいしい

2日目。早目に22時ごろ就寝したものの、やっぱり疲れていたのか起きたら8時でした。

あぁまたずぶ濡れかと溜息をつきつつ、せっかく始めた測量だしと続きをやりに今日もぼちぼちと入洞。
2人はまだ登攀の方に時間がかかりそうなので、面倒なループもソロで測量し終え、さすがに狭くて痛い支洞を攻めるのは途中で諦めたけれど、順調に進んで14時くらいに2人のいる最奥に到達しました。登攀組もアンカーがなくなったので、それから間もなく降りてきて、2日間の全活動を終了しました。


で、たまには「楽しい」活動の報告でもしようかなと思ったのですが。。。

おおむね寒くてつらい活動でした💀


洞窟探検は、隊長の言葉を借りれば「やせがまん強い」人に向いているそうです。だからケイバーには「負けずぎらい」の人も多い気がします。

あと、個人的な感想ですが、洞窟の中って音や色や匂いが極端に少ないし、思考的にも「寒い」とか「お腹すいた」とか「次の測量ポイントは」とか、すごく単純で限定的なことしか考えていないので、外に出ると急に日常の色んなものがビビットで眩しくなったように感じられます。

なので、「やせがまん強さ」だけは自信あるという人で、なんだか日常がつまらんなあという人がいたら、ぜひ洞窟探検へ。あなたにぴったりです。一度はどうぞ!