2019年1月11日金曜日

ケイバーズ・イングリッシュ Vol.3

ケイバーズ・イングリッシュ Vol.3


ケイビングを始めてから、マニアックな英単語を使うようになった。しかも、頻繁に。

そんな独特の常用単語をご紹介します。
まじ、これ知らないと、洞窟内外での情報伝達に困ります。

■ Hibernate   ハイバーネイト
意味: 冬眠する 

コウモリ情報でよく使う単語。名詞はHibernation(ハイバーネイション)。

Hibernate自体は、コウモリ限定の単語ではありませんが、ケイバーの場合は、冬眠といえばコウモリを連想しがち。

「コウモリは冬眠中、無理やり起こされると、冬眠に戻れずに死んでしまう」
これ世界的常識ですから。冬眠注意!冬のコウモリには近づかないでね。

あと、6月ごろは出産シーズン(日本)らしいので、ベイビーにも注意。

□例文
When hibernating bats are disturbed, it raises their body temperatures, depleting fat reserves.
冬眠中のコウモリの邪魔をすると、コウモリの体温が上昇し、(代謝が上がることで)蓄積した脂肪を使い果たしてしまう。

ちょっと例文が難しいか....。

■ White-nose syndrome   ホワイト・ノーズ・シンドローム
意味: ホワイトノーズシンドローム 

コウモリと言えば、で思い出した言葉。
今や、国際的なケイビングイベントでは、WNS対策が常識になっています。

ホワイトノーズシンドロームとは、北米(特に東側)~カナダで多く確認されているコウモリの病気で、冬眠中のコウモリの鼻や翼に白いカビがついて、感染したコウモリは冬を越せずに死んでしまいます。

同じコロニーにいるコウモリにはほとんど感染するようで、一つの洞窟で発生すると、洞窟内でまたたくまに広がり、9~10割が死滅する場合もあるそうです。

2006年に初めて確認されて以来、急激に被害が拡大し、「シンドローム」と呼ばれるほど異常な事態になっています。

北米の多くの洞窟ではWNSの拡大を防ぐため、入洞禁止の措置がとられたり、ケイバーたちは洞窟間での感染を防ぐために、ひとつの穴に入った後は、装備を徹底的に洗浄して除菌するなどの対策をとっています。

国際的なケイビングイベントでは、ウェブサイトに「WNSのエリアから参加する方は、しっかり洗浄した装備で参加してください。」といったコメントが追記されています。

コウモリは、畑の害虫や、蚊などを食べてくれる益獣なので、何百万頭単位でコウモリたちを死に追いやるWNSに対して、アメリカの魚類野生生物局(Fish and Wildlife Service)も対策に乗り出しています。
https://www.whitenosesyndrome.org/

WNS問題に限らず、洞窟で使用した装備は、別の洞窟に行く前にきれいにするのがマナーかと思います。
ある洞窟の環境で問題ないものでも、よその洞窟にどんな影響を及ぼすからわからないので。

と、言いつつ、泥だらけのツナギをバッグにつっこんだままにしている確率が高い私ですが。



■ Limestone   ライムストーン
意味: 石灰岩 

え!これくらい常識やろ!
と、思ったけど、普通の英会話には出てこないー。

しかし、ケイバーにとっては、基本中の基本な単語。

□例文
Where is the biggest limestone area in this country? 
この国で一番広い石灰岩エリアはどこですか?

(激アツな例文やな....。)


■ Granite   グラナイト
意味: 花崗岩 

御影石と言われる石で、三角点などに使われている。
正直、この石に興味はないが、石の種類はある程度覚えたほうがいい。

□例文
There's only granite in this area. 
このへんは花崗岩だけですよ。


■ Basalt   バサルト
意味: 玄武岩 

よく見る岩です。わりと好きです。

□例文
There's only basalt in this area. 
このへんは玄武岩だけですよ。


■ Dolomite  ドロマイト
意味: ドロマイト 

石灰岩が変成してできる石。石灰岩地帯の近くによくあります。
セメントや肥料に使われるため、よくドロマイトの鉱山もあります。

ドロマイトの鉱山がある、と言われると、ちょっと興味を引かれます。
お?近くに石灰岩あるのかな?って。

□例文
There used to be dolomite mines in this area.
このへんは昔はドロマイトの鉱山があったんだよ。




今回は、ちょっぴりアカデミック路線で攻めてみました。

もうちょっと、スポーツ系の用語で、普段は思いもよらないような単語を紹介したほうがいいのかな。

でも、フィジカルな説明とかはゼスチャーで何とかなるので、あまり知らなくても大丈夫だよなぁ...。