2017年5月20日土曜日

ペーパーレス洞窟測量 vol.5 DistoX2裏メニュー

相変わらず酒と洞窟の日々を過ごしているオカザでございます。
本日は、測量計DistoX2の応用操作編についてご説明いたします。そもそも基本編をやってないって?まあ、基本操作は感覚的にお分かりいただけると思います(こちらの記事も参照)。測量時はほぼ赤いボタンしか押しませんね。

ところが、たまにうっかり変なボタンを押してしまって、知らぬ間にモードが変わっていたりします。そんな時でも焦らず!落ち着き払って対応できるよう、以下に裏技をメモしておくことにします。
CLR と SMART 同時押し
キャリブレーションモードON/OFF切り替え。キャリブレーションについてはこちら(Topodroid)またはこちら(PocketTopo)の記事を参照。

CLR と FUNC 同時押し
ブルートゥースON/OFF切り替え:OFFにすると画面上のブルートゥースボタンが消えます。)

SMART と ― 同時押し
トリプルショットのチェック機能ON/OFF切り替え:チェック機能をONにすると画面左下に「▲」マークが表示され、側線を書くために3回同じポイントを計測した時、その誤差が基準値(距離5㎝、角度3%)以内だと、3回目の計測でビープ音とともに数値の右側に合格印の「三」が表示されます。便利な機能なのでONにしておくことをオススメします。(合格サインでなくても、端末にデータを送った時にはちゃんと側線になっています。精度を求める方向け。)


MEM と ― 同時押し
バックサイトモードON/OFF切り替え:逆から計測する時に180度逆の方位で出してくれます。


MEM と FUNC 同時押し
サイレントモードON/OFF切り替え:サイレントモードにすると、データの数をカウントする画面右上の数字が---になり、データが端末に送信できなくなります。どんな時に使うのか不明。


REF と ― 同時押し
ビープ音のON/OFF切り替え

REF と + 同時押し
液晶のライトON/OFF切り替え

CLR と MEM 同時押し
残っているデータを全削除

CLR と FUNC と MEM を5秒間同時押し
初期化。データが削除され、キャリブレーションもリセットされます。

ちなみに、私はこの記事を書くために、うっかり初期化ボタンを押したので、来週の活動はキャリブレーションからやり直しです😕
…と思いましたが、その場合は、端末内のcalibration coefficientをDistoX2へUploadし直せば良いのでした。まだまだ手探り状態です。

洞窟の測線をGoogle Earthで見よう!

みなさん、洞窟測量してますか~?👂👂👂

測量した図面をニヤニヤと眺める以外に、楽しむ方法があります。
洞窟測量ソフトCompassを使って、Google Earthに洞窟の側線を重ねると、楽しみが倍増すること間違いなし!
まず必要なのは、洞窟測量ソフトCompassです。

◇洞窟測量ソフトCompass
どうやら、アメリカのほうでよく使われている測量ソフト。日本では数人しか使っていないと思う。シェアウェア。25ドルから。無料トライアル可能。
 ※ダウンロードは「Getting Compass」というメニューから。紛らわしいアイコンがたくさんあります。

重要!
測量するとき、洞口のポイント0でGPSやスマホで座標をとっておいてください。ポイント0で測れないときは、できるだけ洞口の近くで測りましょう。

①準備
まず、測量した数値をCompassに入力してください。
ここの説明はしません。ソフトウェアの説明になるので、面倒くさいし、話が長くなるから。
※「Right, Left, Up, Down」の数値も入れたほうが、洞窟の画像が立体的になるのでおすすめです。でも、私はいつも面倒くさくて入れてません。

②二カ所のウィンドウで座標を入力
1. Project Managerの画面で、測量のフォルダを選び、ダブルクリックします。

2. 表示されたノード設定ウィンドウの「Links/Fixed Stations」をクリックします。

3. 表示された画面に座標情報を入力します。
なぜかわかりませんが、UTMの数値を使うとうまくいきます。UTMの数値は、Compass上でも調べることが可能ですが、ネットでも換算できるサイトがあるので、お好きな方法で調べてください。ゾーンコードも忘れず調べてください。
入力したらOKをクリックして、ウィンドウを閉じます。

4. Project Manager画面で、プロジェクトを選びながら、「Set Base Location」のボタンをクリックします。
プロジェクトを選びながら、右クリックしても同じメニューが表示されます。

5. 手順3で入力したUTM座標をもう一度入力します。
UTM以外の数値は自動で換算数値が入るはず。測地系は手動で入れてください。
OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。

③KMLファイルをエクスポートする
1. Project Managerの画面で、「Process」ボタンを押します。
上のボタンでも、下のボタンでも同じです。
こういう画面は、「Yes」をクリック。

2. Cave Viewerで洞窟のシルエットが表示されます。
「File」-「Export」-「Export 3D format」をクリックします。
画面で見にくいですが、赤いラインが洞窟の側線です。頑張って「Right, Left, Up, Down」を入力すると、もっと3Dっぽいシルエットが表示されます。

3. 表示されるエクスポートウィンドウの「KML」タブをクリックします。

4. 座標の測地系を選択して、「Export KML File」ボタンをクリックします。
右側のLine ColorFill Colorで、書き出すイメージの色を選択できます。

5. 座標の入力がうまく行っていると、このようにKMLファイルの保存ウィンドウが表示されます。
エラー画面がでるときは、座標の入力に問題があります。

④書き出したファイルをGoogle Earthで確認する。
Google Earthをインストールしている環境で、エクスポートしたファイルをダブルクリックすると自動でGoogle Earthが開きます。

オレンジのラインが洞窟のイメージです。
すごーい!道路(8号線)を横断して、隣の山まで行っちゃったよ!
まじすげー。
と、興奮することができます。

え?なんだかよく分からない?
そんなこと言うならやらなくてよろしい!