ガイドに支払う金も、それなりの値段がするので、金額のゼロが多すぎて訳がわからなくなる。
ジュマが悩んだ挙句最初に提示してきた額は、ジュマの取り分・警官&軍人の取り分を合わせると私達が思っていたよりも多かったので、こちらはこれしか出せませんという線で、警官・軍人と交渉してもらって、半分の額を前払いし、証紙を貼った念書まで作って契約成立した(とその時は思った。)。
リゾートのドライバーに助けてもらいながら交渉 |
ちなみにサゲアの集落にはいくつか商店があって、日用品やお菓子なんかが売られている(酒はない)。ここに売っている水に溶かして飲むオレンジジュースの粉が、日本に帰って飲んでも安っぽい味しかしないのに、ジャングルで飲むとやたらと美味しいので、必ず買うことにしている。ついでに、その横にあったレモンぽい色のジュース粉も購入し、コテージで開封したらドリアンだった。ドリアンの味は嫌いじゃないが、不意打ちにあの匂いを嗅がされるとさすがにびびる。
さて、翌日は早朝から車に乗って、ワレという集落で人を拾ってから、山道を車で上がっていった。その辺りから、あれ?なんか場所がちょっと違わないか?と思っていたけれど、自信がなくて一人車中でGPSをにらんでいた。
エスぺサルという村で、もう一人来るからと車が止まった時に、地図とGPSを見せながら現在地と行き先を確認すると、どう考えてもここからは私たちが行きたいポイントには遠すぎて歩いていけないし、ジュマは私たちが考えているのと逆の方向を指さすし、おかしい!となる。
結論から言えば、OpenStreetMapに載っていた地名の位置がずれていたことが原因だった。ジュマたち現地の人は、ほとんど地図を読めないので、自分たちの知っている地名を手掛かりに私たちを案内してくれようとしていた。だから、私たちが行きたいと指さす地図の上にイエケという地名が載ってれば、地図とは関係なく、自分が知っているイエケに連れて行こうとするのは当たり前と言えば当たり前である。
ところが、ここじゃないんだと誤解を修正するのが大変だった。さあここから歩くぞ、みたいな彼らを押しとどめて、違うんだ~!という主張がようやく通り、山を下り、自分たちが行きたいところまで戻ってもらうことになった。
ようやく行きたいだいたいの方向をわかってもらったところで、ジュマはここはイエケじゃなくてフリツだよと不満そうに言い、ここに行くなら別の案内人が必要だという。
もう昼になっていたので、今日は出発を諦めて、ボキムルルに遊びに行くことにした。ボキムルルというのは、サゲアの上流にある流出型の(地下河川の出口になっている)観光洞で、第一回目の時にえらい遠回りをして(車で来られるのにも関わらず)連れてこられた思い出の洞窟でもある。
今回はアガタ氏が取り扱っているNortik社のパックラフトの探検風写真を撮るのも目的の一つだったので、チカノさんが持ってきたライトウェイトディンギー(LWD)と二艇を持ってボキムルルに行くことになった。洞窟の入口までは、ジュマがボートで家の裏から川をさかのぼって送ってくれるという。
入口の手前でボートのプロペラが折れてしまって、じゃあそこからパックラフトで行こうということになる。ところどころ流れがあるのだけど、LWDの方が構造的に進みが悪いので、一本しかないオールはチカノ・吉田が使って、私が乗せてもらうアガタ氏のラフトは、パドルグローブというのをアガタ氏がはめて漕ぐ。
パドルグローブ。漕いでもらっているのに悪いけど、ほぼカッパ。 |
さすがのLWDでもオールがあれば同じ位のスピードかと、負けず嫌いのアガタさんがまあまあのスピードでパドルグローブで水を掻いて、ようやく流れのゆるいところに来た所で後ろを振り返ったら、チカノさん達が岩陰に隠れたまま、全然追いついてこない。
あれ~遅いなあと思ったら、吉田さんが泳いでLWDを押してこっちにやってくる。LWDに穴が開いていたらしい。昨晩コテージで、チカノさんはLWDを膨らませてベッドにして寝ていたのだけど、その時にも空気が抜けている気がしたらしい。呑気である。
結局、アガタさんが一人ずつ洞口の船着場に送りとどけた。
船着場にはSUPに乗った地元の村の若者たちが来ていて、遊び場になっているようだった。
つらら石やフローストーンがある立派なホールを散歩したり、川の上流でサンプになっているところまで確認に行ったり、吉田さんが洞口とラフトの写真を撮ったりして、洞外に戻るとジュマのボートは既に修理されており、その日は予定外にのんびりとコテージで二晩目を過ごすことなった。((4)につづく)
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